ホントは とじぇね

ホントは寂しがりやのシングルファザーが叫ぶ! 誰かに届け!誰かに響け!!

誰だ!子猫を捨てたやつ!!出てこいや!!  捨て猫保護しました

2018年9月

仕事を終え帰宅した。ランニングするにはまだ気温が高い。しかし次のレースは田沢湖マラソンのフル。しっかりと完走したい。疲れておっくうになっている気持ちにカツを入れて家を飛び出した。お決まりの練習コースは、もうかれこれ千回以上走っている。走り慣れているおかげで、街頭に少しだけ照らされただけの薄暗い道でも転倒などの危険を感じることはない。

走り始めて2キロまではアップの時間だ。歩道には樹木が植えられ、並木道のようになっている。あと500mでアップ終了になる所でん??と違和感を感じる。

 あれ?なんか聞こえたような・・・・走りながら耳を澄ましてみる。

ミャ~・・・・

 

ん?????まさか・・・・あたりを見回す。

しかしもう真っ暗。

 

 

ミャ~ ミャ~~~

 

 

マジかよ・・・・明らかに子猫の鳴き声。思わず走るのを止め鳴き声のする方を見た。しかし何も見えない。ここから僕の葛藤が始まった。

 

●心の中●

我が家には彼女がいる(まぁ猫なんですが)。しかも人見知り。

我が家は内装ボロボロ。彼女(まぁ猫なんですが)のヒステリーのせい。

新しい彼女ができたとか言って連れて帰ったら、内装ボロボロどころか僕がボロボロにされそう(まぁ猫なんですが)

彼女を二人持つ(まぁ猫なんですが)なんて夢のようだけど、一夫多妻制は日本では認められていない。っていうか彼女同士(まぁ猫なんですが)の間に挟まれて、僕の奪い合いになって「喧嘩は止めて~二人を止めて~♪」とか歌いながら家中を駆けずり回る彼女(まぁ猫なんですが)たちを仲裁する日々になってしまったら・・・

 

 

連れて帰ることなんてできない・・・・・

世界は弱肉強食。それが地球のルール。幸運も不運も誰にだって訪れる。たとえそれが『死』につながるようなことだって。動物界ならなおさらだろ・・・なぁそうだろ?

 

ミャ~~ ミャ~  みゃぁ~

 

暗闇で何も見えはしないが、声のする方に近づいていった。見えはしない。しかし完全に子猫であることに間違いはなく、何かを訴えるように鳴いている。僕が近づくと逃げる。でも僕との距離が3mぐらいのところで止まる。また鳴く。ミャ~。追いかける。また逃げるそして止まる。ミャ~。

 

「おい、腹減ってないかぁ」「ちょっとこっちおいでぇ」

周囲には誰もいない。とにかく子猫に、それこそ猫なで声で話かけた。敵では無いことを伝えたかった。近づいては逃げの繰り返しを何度か試したが、結局子猫を目視することはできなかった。歩道と車道の段差ブロックの隅を移動しているらしく、街頭の光が当たらず見えない。しかも僕はランニング時はメガネをかけていない。ますます見えないのだ。

 

このままじゃ死ぬな、でも僕にはどうしようもできないよな・・・・

 

幼い命。人間が捨てた命。目の前にある命。浮かび上がる言葉。そこに『動物と人間の違い』という言い訳を僕は自分に附加した。

 後ろ髪惹かれる思いでランニングを再開。短髪の僕だが、本当に『後ろ髪』があって引っ張られているような感覚があった。ごめんな。。。

 

もう完全に体は冷えてしまい、走る気力もなくなり最短コースで家に帰った。シャワーを浴びて夕食を食べる。目の前に娘がいて、いつものように行儀悪く携帯をいじりながらダラダラとご飯を食べている。リビングでくつろいでいる僕の彼女(まぁ猫なんですが)と目が合った。じっと僕を見つめている。

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なんだよ!なんか言いたいのかよ!!

 

僕が救えた命。見捨ててきた命。ビールを思いきり喉に流し込んだ。

「今走ってたらさ、子猫がいてさ。誰かに捨てられたんだろうな」と娘に話してしまった。「マジで?かわいそうじゃね?」と雄か雌かも分からない言葉遣いで返ってくる。「あのさ、お父さん行ってくるわ。もし今まだ子猫がそこにいたら、とりあえず連れてくる」もう僕はダメだった。

ランニング中に置いてきたことを後悔した。基本的に僕は動物も人間も同じだと考える人種なんです。動物にも感情があり、あの子猫は今も恐怖している。そう思うだけでもう、いてもたってもいられなくなった。置いてきた自分と今から探しに行く自分に矛盾を感じながら、腹立たしさを感じながら玄関に向かった。「あたしも行く」そう娘も言ってくれた。お酒を飲んでしまった僕は歩いて行くしかない。発見してから1時間ぐらい経過していた。発見場所までの距離は約2キロ。時間は21時を過ぎていた。『いてほしい』という気持ちと『見つけれなければ責任から免れる』という気持ちの両方を抱えて、僕は娘と夜の道を小走りに走った。

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発見場所付近に着いた。鳴き声がしない・・・とりあえずもう少し進んでみよう。

「猫ちゃんーーー!」娘が叫ぶ。ちょっと恥ずかしかった。

大きな声で呼びながら進んだ。

 

ミャ~

 

 

!!!!いた!!

今度は二人で呼びながら声のする方を捜した。

ミャ~      ミャ~      ミャャ~

 

見つけた!

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 なんと運送会社の荷物を出し入れする入口の下。娘の携帯で中を照らす。奥にうずくまっていた。

ランニング中の眼鏡もかけない僕が暗がりの中で見えるわけもなかった。その子猫は『黒猫』だった。制服が汚れることなどお構いなしで、娘が這いつくばって潜っていく。もう逃げることを諦めたのか、あっさり『黒猫』を捕まえることができた。生後一か月たっていないかもしれない。娘の小さな手に納まるぐらい小さい。でも元気そうだ。

 

 

さて、、、、どうしよう・・・・

我が家には怖い彼女が待っている(まぁ猫なんですが)

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目が怖い・・・怒ってる??

 

 

とりあえずその場から、飲み仲間である、アラフィフ独男にTEL。すでに黒い彼女(まぁ猫なんですが)と暮らしているが、「ハーレムを作りたい」「もう一人彼女がいてもいい(まぁ猫なんですが)」と言っていたのを思い出した。

「それは女か?」と聞かれた。幼い猫の性別は獣医ですら判断が難しいらしい。「とりあえず連れていきます」アラフィフ独男の家は、ここから歩いて30分はかかる。しかし行くしかない。最終的に引き取りてが無くて、どうしようもなくなったら、今の彼女(まぁ猫なんですが)に謝って、『公認の浮気』を許してもらうしかない。彼女が二人いる(まぁ猫なんですが)夢のような同棲生活の始まりだ。そうなったら今の彼女(まぁ猫なんですが)には「一番は君だから」としっかり伝えよう。

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娘に抱かれた子猫は、もう鳴くこともなくおとなしくしている。時折娘の手をペロペロと舐めたりして小さな舌が可愛らしい。夜道を娘と二人で歩きながら、少し満足した自分がいた。とりあえず『救えた』という安心感で胸がいっぱいになった。小さくてモフモフでクリっとした目の子猫は今どう思っているのだろう。

もう大丈夫だからな

 

 

アラフィフ独男の家に着いたのが23時ごろだった。自分の彼女用(まぁ猫なんですが)のご飯を水で溶いて柔らかくしたものと水を用意してくれていた。二人で性別を確認しようと、じっくり眺めたが、さっぱり分からん!

「引き取り手が見つかったぞ。今から迎えに来る」と独男が言った。

マジで!!誰???

 

同じ会社の事務員が黒猫を捜していたというのだ!まさに奇跡!!性別も気にせず今すぐにでも会いたいからと、車を飛ばして向かっているらしい。

 

 僕は『運命』など信じない

でも人生には『運命』と勘違いしそうな事がたまに起きる

 

引き取り手のお宅にて 数日後の写真

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地球は生き物にとって『理不尽』と『無情』で溢れる世界だ。しかしその最上位に君臨する人間とは本当に自分勝手な生き物だ。地球を蝕むウイルスといっても過言では無い。『自己の自由と命』という大義名分と『欲望』を振りかざし、『自分以外』を簡単に無視することができる。自分の子供さえも。

僕も人間の一人なのだが、『命』という誰もが持っているものを、自分以外と差別することなく扱い、慈しむ心だけは持っていたい。

 

 

 

少しでも誰かの心に響けたら!!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。